日本村100人の仲間たち

良くあるサイズを変えてみることで考えさせることを目指した本.つまり筆者が異なりますが,他の100人本の二番煎じ?N番煎じ?かと思います.しかもdegradeしている.

いつも思うのは,みんな算数が得意ならこんな本は要らないはずで見やすい統計だけがあればいいはずです.人に加工して身近なデータとして提案されるのを待たなくてもいけないのではなく,もっと多様な計算を自分で瞬時に暗算できるべきです.日本の小学校の算数力が低下している裏づけでもあると私は思い憂います.


この手の縮尺を変えて読者に身近な数値で迫力を訴える本は他にもあります.

はっきり言って地図もそうね.これらは算数だけでなくビジュアル的な分かりやすさもあるので更に意味があると思います.


この本は上記の5冊よりも嫌いです.もちろん筆者の思いがあっていいのですが,

  • 日本だけでなく世界問題にも発展していて焦点がぼやけていること
  • 統計からふと考えさせられるというよりももう少し指示的

で何か世の中の問題に対する愚痴を聞かされているようで後味が悪いのです.また言葉選びが古いのも気になりました.


日本の問題に閉じると薄っぺらい内容になったのかも知れませんが?世界レベルの問題は別に書くかもっと整理して書いて欲しかったです.ケネス・E・ボールディングの言葉 「宇宙船地球号」(Spaceship Earth) などの紹介はいいのですが,タイトルのミスマッチだけでなく整理されてないと感じました.


ただ

を並行して読んでいて日本人の特質の統計による確認が一部分でできたことは良かった.