G has acquired YouTube


GoogleYouTubeを買収しました.

最初に私の意見のまとめて3つ書きます.

  • GoogleはVideo領域におけるAttentionの確保とフィルタリングのためのマッチング技術などを含む検索技術を磨くことを目的にYouTubeを買収した
  • YouTubeGoogleに買われることで訴訟を起こす側のMotivationが一気に上がった
  • Googleの買収行動が,Technology Drivenなだけのものではなく,他の大企業が好むBusiness Drivenのものにも手を出す新しいStageに移った

1.65B USD = 200B JPY


今が買いどきなのでしょうか?Y!などとの競争がせきたてたのでしょうか?
何にしろGが買ったことで,YouTubeへの訴訟を考えてきた人々のMotivationが一気に高まりました.Gは金持ってますからね.また違法VideoはYouTubeなどで繰り返しUPされるので,マッチングによって自動判定して防ぐことがひとつの対策なのですが,Googleはその技術を獲得していくと思います.今後,Googleレベルのフィルタリングができない会社は訴えられるという基準になりかねません.
経済産業省がリードする産学官連携情報大航海プロジェクト・コンソーシアムがありますが,gooのNTTレゾナントなどがやろうとしている動画検索などは技術的にも一気に引き離される可能性があります.


またGoogleYouTubeのどちらにも投資したSequoiaがこの買収に力を発揮したのかも知れません.当然ビジネスとして最善を考えたのでしょうが,他との交渉に比べて話は進みやすかったと推測します.


以前にeBayがSkypeを買収しましたが,その金額は 2.6B+alpha USDでした.いまだにeBayがその買収金額の対価を得ていると思えない高い金額であったのは確かですが,もっと大きな可能性のあるYouTubeはその価値を超えることができませんでした.


買収金額がSkype>YouTbueであった理由は,次の通りだと思います.

  • YouTubeはまだ発展途上段階の状態での買収だった
    • Skypeはほぼ基本機能を載せ終わり,完成した状態だった
  • YouTubeはCopyrightで訴えられる大きなRiskがある
    • SkypeKaZaaで懲りて,IP Phoneを選択し,訴えられるRiskはほとんどない状態だった
  • SequoiaだけでなくYouTube自身もGoogleに買われたかった
    • Skypeは特にeBayでなくても良かった.つまり金だけの判断


私は今回の買収はGoogleが新しいStageにも踏み込んできたのだと感じました.
Googleはいままで技術的によっぽど新しく最先端で技術的に優れているところしか買わないと言われていた(例えば,Picasa,Writely,Keyhole(->Google Earth)).しかし今度はユーザのAttention収集という意味でビジネス的にGoogle VideoYouTubeに負けたことを受けての買収.つまり技術じゃなくビジネス的戦略なんですね.お金がジャブジャブだからこその行動ですが,今後Amazonなんかを買おうとしてもおかしくない行動です.


企業動向がとても面白くなってきました.


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追伸
参考エントリ:
梅田望夫さん(G好きの大御所),

小飼弾さん,