修正 Longtailの評価
梅田望夫さんのエントリ
によればAmazonのlongtail(Long Tail, ロングテール,ロングテイル)の積分値の割合が実は言われていたより大きくはなかったとのこと.
「57%」ではなく「36%」か「20%台後半」へ下方修正.
以下,個人的にも揺らぎのある意見ですが,longtailの価値について,本屋(Amazon)を例にコメントさせて頂きます.Amazonの有限とGoogleの無限の違いについては私は彼らのレイヤ(階層)が異なると思っていて論点がずれるのでここでは触れません.
最近の私はlongtailがもたらすものはimpactある革命ではなく,重要な付加価値ではないかと考えています.
ほとんどの物事においてベストセラーとtail部分の間には80:20のパレートの法則かそれに近いものが存在し適用できる.longtailの価値はパレートの法則を打ち破るtail部分の積分値の大きさではなく相乗効果をもたらす付加価値に過ぎないのではないか?ただし,tail部分の品揃えするか否かによってサービス全体の価値が大きく違う.
これはパレートの法則を認めた時点でlongtail theoryは崩れているという意見なのかも知れません?私が理解できたいないだけかも知れません.
このように考える理由は3つあります.
- インターネットによるInputの増大がもたらすものはtail部分だけでなくhead部分も増加させている.
- ニッチな本の購入者ばベストセラーも買う.ニッチを囲えばhead部分も増大する.
- tailを囲う価値はあるが,tailが支配的になる根拠はまだ明らかではない
- 本一冊一冊の売上による評価ではなく,ユーザ 特にヘビーユーザ数の大きさを評価にすればパレートの法則が成立したままでもlongtailへ取り組む価値はある.
- longtailサービスはtail部分の売り上げ確保が目的でなく,ユーザ確保が目的なのでは?
- 逆にglobal化などコミュニケーション手段の発達により,多様化度は減少しているのかも知れない.
- ニッチな本の購入者ばベストセラーも買う.ニッチを囲えばhead部分も増大する.
- (ゼロ(各本の売り上げ))×(無限大(品揃え数))の値が大きくない可能性は否定できない
- WebのIF(インタフェイス)では大きな本屋が小さな本屋を含む.
- Webでは大きな本屋でも本探しに歩き回るという大きいからこそのdemeritがない
- リアルな店舗でも本を比較して買える品揃えの多い大きな本屋が有利だと思います.
- tail部分のカスタマーレビューなど大きな本屋だからこそより生きる新しいmeritがある
私の(現時点での)意見のまとめ.
longtailなサービスをするmotivationは他社との差別化のための重要な付加価値である.
longtailなサービスはもともと低コストでの品揃えというコスト構造によって諦められていたが,インターネットというインフラ基盤の出現はそれを可能とし,ベンチャのサービス参入機会の増加させ,大きいサービスだからこそのdemeritを回避し,merit(付加価値/相乗効果)を創出していることにあると思います.
longtailにそれ以上の凄みがあるかは分からず,信じて何らかのlongtailサービスをトライするか?それに飽き足らずtail部分で新しい凄みを生み出すしくみを作り出すか?選択しないといけない.