[book] 手紙 by 東野圭吾


評価5/5


風評被害というものがある.例えば低農薬の中国産野菜があったとして,それは高い残留農薬がある日本産野菜に値段で勝てない.他の中国産野菜に悪いイメージがあるから.新品と新しい中古は中身が全く変わらなくても値段が大きく違う.


結婚相手でも就職でも家族に懲役者がいる人と,いない人ならかなり条件が違う.加害者親族のたいへんさを題材にするのが本書です.


人や製品は,その本質通りには評価されるとは限らない.
人間はまわりの人間から完全に独立した存在ではなく,コミュニティに依存する.


日本ではなくUSなどだと多少は状況が異なるのかなとも思いました.涙するお勧め本です.

手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)

今日はこれから「誰も守ってくれない」という映画を見てきます.これも似た話だと思います.